国連が、コロンビアで、農家が違法作物栽培からフェアトレードのチョコレート栽培に切り替えるプロジェクトを支援しています。
長い間、違法薬物栽培からの収入に頼ってきたコロンビア農家へ、自由貿易と重要な収入源を約束すると、 国連薬物犯罪取締組織(UNODC、United Nations Office on Drugs and Crime)が発表しました。 国連、コロンビア政府、オーストリア政府、有名チョコレートメーカーの間で結ばれた新しく「甘い」パートナーシップです。
オーストリアのフェアトレードチョコレートメーカーのゾッター(Zotter)が皮切りです。 コロンビアの小規模チョコレート農家によって生産されたカカオを使った新しいプレミアムチョコレートバーが発表されました。
国連薬物犯罪取締局(UNODC)のプレスリリースによると、 チョコレートメーカーのゾッター(Zotter)の協力により、 1,250件の農家が、コカの葉のような違法作物栽培から離れて暮らせるようになり、 違法作物よりも著しく高い所得を得て、商業的に生計を立てられるようになったと発表されています。
このプロジェクトは、国連が広く支援する「モンテブラボ(Montebravo)」として知られるコロンビア政府のプログラムの一部です。 コカの葉に経済的依存している12万の農家を減らすために設立されたものです。
モンテブラボ(Montebravo)は、2007年に設立され、10の農業団体を結びつけました。 カカオ1,200ヘクタールを管理し、アグロフォレストリー生産を推し進め、持続可能な森林管理や林業など、他の収益を生み出す活動も行っています。
代替収入源の確保は、最終的には、国内および輸出市場で販売する製品の価値に依存しています。 国連薬物犯罪取締局(UNODC)事務局次長、アルド・レイル・デモス(Aldo Lale-Demoz)氏は、オーストリアのチョコレートメーカー、ゾッター(Zotter)の工場で行われたお披露目イベントで語りました。 「ゾッター(Zotter)に感謝しています、そして、これは実際に世界を変えることなのです」と述べています。
「チョコレートが世界を救う」と言ったところでしょうか。
こういった活動が広がれば、更に自信を持ってチョコレートを食べていけますね(笑)。
参照
UNODC(United Nations Office on Drugs and Crime)
Former illicit crop farmers supply cocoa to Austrian chocolate maker - UNODC