理化学研究所が、脳内神経伝達物質のドーパミン放出と恋愛の関係を明らかにしたそうです。
-恋人を見てドキドキすると、前頭葉の2つの領域が活性化する-
恋人の写真を見た時には、大脳皮質の内側眼窩前頭野および内側前頭前野でドーパミン神経が活性化していることを明らかにしました。また、恋人の写真を見たときの気持ちの高まりの強さと内側眼窩前頭野でのドーパミン神経の活性化レベルは正の相関がありました。これは、主観的な恋愛感情と、客観的に測定可能なドーパミン神経の活動とが相関していることを示します。
ヒトの恋愛に伴う脳の活動を PETを用いて分子レベルで解析した初めての報告です。特に、報酬系に関わる領域である内側眼窩前頭野のドーパミン神経の活性化が主観的な恋愛感情の高まりと相関することを示したことにより、恋愛感情に報酬系と同じ神経基盤が関与している可能性があることを明らかにしました。内側眼窩前頭野の活動は、性的魅力のある他人の顔を見たときや、母親が我が子の顔を見たときにも活性化することが報告されています。今後は、内側眼窩前頭野のドーパミン神経の活性化が恋愛に特異的な神経活動かを検証するとともに、セロトニンなど他の神経伝達物質と恋愛の関係の解明を進めます。
報酬系とは、運動制御に関わるほか、欲求が満たされることや、他者にほめられることを行動・学習の動機につなげる神経系だそうです。
恋に落ちるというのは、何か報酬を求めての行動なのでしょうか?!
恋は盲目といいますが、科学的に見ても、無償の愛というのは、なかなか難しい行動なのかもしれません(笑)。
参照
熱愛中にドーパミン神経が活性化する脳領域を解明 - 理化学研究所
恋人見るとドーパミン…「ときめき」の謎を解明 理研チーム - 産経ニュース