厚生労働省は今年4月改訂の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」で、これまで成人は男750ミリグラム、女600ミリグラムを上限としていた食事からのコレステロールの目標量を撤廃しました。
食事コレステロールもう気にしなくていい? 「血中濃度と無関係」厚労省は抑制目標値撤廃
コレステロールは、細胞膜を構成する成分で、ホルモンや胆汁酸の原料にもなっており、生きていくのに欠かせない脂質。 健康診断で「コレステロールが高いですね」といわれるのは血中コレステロールのことだ。 血液中のコレステロールの量が多いと、血管の内側にたまって動脈硬化が進み、脳卒中や心筋梗塞などの危険が高まるといわれている。
日本脂質栄養学会の小林哲幸理事長は「さまざまな研究で、食事のコレステロールと血中濃度に因果関係がないことが明らかになってきた」と指摘する。 血中コレステロールの7~8割は体内で作られ、食事の影響はもともと少ない。
「日本人の食事摂取基準」検討委の報告書には「高齢者では摂取量を制限すると低栄養を生じる可能性があり注意が必要」とし、高齢者には適度な摂取をむしろ推奨している。 ただし、脂質は他の栄養素の2倍以上のカロリーがあり、食べ過ぎればカロリーオーバーとなる点は注意が必要だ。
食事のコレステロールを気にする必要はないが、脂質の量と質には気をつけてほしい。 現代人が不足しがちな必須脂肪酸であるオメガ3脂肪酸などをバランス良く取ることが大事で、それには魚や野菜を使った伝統的な和食がお勧めだ。
先日、米国政府が40年間続けてきた、コレステロール食品への注意喚起を止めるという記事を書きましたが、日本でも同様の動きになりそうですね。
全ての脂肪が悪いわけではなく、必要なものもあるということなので、その質には注意したいと思います。
参照
食事コレステロールもう気にしなくていい? 「血中濃度と無関係」厚労省は抑制目標値撤廃 - 産経ニュース
40年間続けてきた、コレステロール食品への注意喚起を止める(米国政府)